色の三原色について

色の三原色とは、水色に近い青緑(シアン)・赤紫(マゼンタ)・黄(イエロー)の三色で成り立つものです。なお、光の三原色とは補色の関係にあります。色の三原色は、絵の具などの着色物質の混合に使われているものです。色を足していくほど明るさが減り、黒に近づくのが特徴といえます。

光の三原色について

光の三原色とは、赤(レッド)、緑(グリーン)、青(ブルー)の三色で成り立っており、この略称として「RGB」と記載されることが多いです。これらは、光を発するものに関して使われており、例えばスマートフォンやテレビなどのディスプレイでは、赤・緑・青の光を発する画素の発光を調整して様々な色を表示します。この調整（調色）は、光の色を足していくことで行われるため、加法混色と呼ばれています。光の色を加えるほど明るくなり、三つの色の光が混ざると白色光になるのです。

色が持つ心理効果について

色は単なる視覚的な要素以上のものであり、心理的にも影響を及ぼします。私たちの気持ちや認識に微妙な変化をもたらす色の力は、日常生活における選択においても重要な役割を果たしています。こちらでは、色の持つ代表的な5つの心理効果についてご紹介します。心理効果を理解することで、色をより意識的に使い、その効果を最大限に活用しましょう。

寒暖感

赤や黄色などの長い波長を持つ色は、温かみを感じさせる暖色であり、活動的な印象を与えます。反対に、短い波長を持つ青や青紫の色は、冷たく感じられる寒色で、落ち着いた印象を与えます。黄緑や緑など、このどちらにも分類されない色は中性色に分けられ、寒暖感を持ちません。

進出・後退感

通常、暖色は物体を前に出ているように見える（膨張）傾向があり、寒色は物体が後退しているように見える（収縮）傾向があります。例えば、同じ形状のものを暖色系と寒色系で塗装して並べた場合、暖色系の物はより大きく・より近くに感じられるのに対し、寒色系の物はより小さく・より遠くに感じられる現象が起きます。

軽重感

色の明るさによって、物体の重さが異なって見えることがあります。たとえば、同じ重さの物体に対して、クリーム色や水色のような明るい色を塗るとその物体はより軽く見えます。逆に、錆び色や黒といった暗い色で塗装するとより重く感じる効果があります。

面積効果

色を小さな見本と大きな壁面に同じく塗布した際、壁面の方が色がより明るく、鮮やかに映る現象です。これは、塗装した面積が大きくなるにつれて色の彩度が高く感じられるためです。つまり、同じ色でも塗る面積によって、その彩度の認識が変わります。このため、建築物など大きな面積に塗装する色を小さな見本帳で選ぶ場合には、特に注意が必要です。

視認性

色の視認性とは、色がどれだけ目に留まりやすいかという特性を指します。明度差が大きいほど視認性は高くなり、また彩度や色相の差も視認性に大きく影響します。例えば、黒背景では黄色が最も視認性が高く、その次に黄赤、黄緑、赤、緑、赤紫の順で視認性が下がっていきます。白背景では、この順序は逆転します。また、誘目性（人の注意を引きやすい性質）も重要で、赤・オレンジ・黄色は特に誘目性が高いとされています。安全標識によく用いられる黄と黒のストライプ模様は、この性質を活かした典型的な例です。