CNFシーラーの効果を徹底検証!プロが実際に塗ってみたレビューと結果
みなさんは「CNFシーラー」という商品をご存じでしょうか?
最近はTVで取り上げられたこともあり、建築関係では注目を集めている存在です。
今回はCNFシーラーについての情報と、塗料販売店である私たちが実際に塗ってみたレポートをご紹介します。
レポートは現在も経過観察中ですので、変化が出てくる都度更新してまいります。ぜひお楽しみください。
目次
CNFシーラーとは?
CNFシーラーとは、玄々化学工業㈱が森林総合研究所と共同開発した製品で、木材の下塗り塗料です。
キシラデコールや水性ニューボンデンなどの木材保護塗料を塗る前に、このCNFシーラーを塗ることで木材の耐久性を高める目的があります。
メーカーHPによると、CNFシーラーを下塗りとして使うことにより、
- 木材の変色を半分以下に低減
- 塗膜の割れを大きく減少
- 塗装の剥がれを大きく抑制
という効果が得られるそうです。
CNFは「セルロースナノファイバー」の略。木材の細胞壁に含まれるセルロースをナノレベルまでほぐした繊維のことです。
この植物由来の繊維質を含んだ下塗り剤を木材に塗ることで、木材に薄いレイヤーを形成して劣化から保護することが出来ます。
CNFシーラーの使用方法
CNFシーラーは原液で塗布するか水で薄めて使用します。
塗る木材の表面を180番程度のサンドペーパーで目荒しした後から、CNFシーラーを適量塗り、一晩以上乾燥させます。
使用材料 | 配合比 | 塗装方法 | 塗布量 | 乾燥時間 |
CNFシーラー 水(必要に応じて) |
100 0~20 |
スプレー又は刷毛塗り |
100~120g/㎡ |
一晩以上 |
その後またサンドペーパーで目荒しし、上塗りの木材保護塗料を塗っていきます。
CNFシーラーを実際に塗ってみた
塗料販売店である我々も、実際に試さないとお客様におすすめできない!というわけで、社屋駐車場でCNFシーラーを塗ってみました。
レポート第1報
2024年5月2日 晴天日、CNFシーラーの試験塗装を行いました。
写真上が塗装前、下がCNFシーラー塗装後です。
杉板にCNFシーラーの原液をそのまま塗布した拡大写真です。
原液そのものは白色で、少々とろみのある液体だと感じました。
万能刷毛で塗装しています。
CNFシーラーを15%水で希釈して塗装した板の拡大写真です。
水で希釈している分、原液そのままよりも塗装し易く感じました。
上塗り(キシラデコール)を塗装した直後の写真です。
原液でCNFシーラーを下塗りした場合(写真右側)は、上塗りの浸透型キシラデコールが木材に入り込み難く、薄塗り感があって木目を十分に表すことが出来ます。
15%希釈後の塗装(写真中央)は原液での下塗り塗装に比べ、上塗りが板目に入り込んでいます。
CNFシーラー無塗装の板はキシラデコールが充分に入って、色味がしっかり分かります。
この後屋外に放置し、暴露試験を行ってどれほど劣化に差がでるかを比べてみます。
経過も更新してレポートしますので、続報をお待ちください!
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